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敵 / 岩田 奎

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〈以下、版元ウェブサイトより〉

叫ぶおやすみとか氷るおやすみ

デビュー句集『膚』で田中裕明賞と俳人協会新人賞をW受賞した俊英・岩田奎。
今年、Forbesが選ぶ「30 Under 30 Asia 2026」にも選ばれた著者による待望の第二句集!



挽肉のあらければ咲く辛夷かな辛夷が咲くのは、この挽肉が粗いからだったのだ。ひとつの死である挽肉が、粒の粗さのために口の中で弾ける逆説的な生命感。辛夷が咲くことはまさにそのような現象ではないか。私たちの世界の、思いもよらないきらきらしさと残酷さを、『敵』はこうして取り出してみせるのである。
──────服部真里子(歌人)


【収録句より】

蟻地獄蟻がはこびしものも落ち  「皆」

星祭われら虚業のビル灯す  「舌や腸」

春の雨いのちちぢめの飯を食ふ  「力」

鹿啼けり無数の黒い扉のやうに  「ライフ」

枯木コロシアムかならずだれか勝つ  「敵」

氷柱落ち砕けてそこにありつづけ  「水の熱」

残るあぢさゐこれからも見て暮す  「冗談」

〈著者プロフィール〉
岩田奎(いわた・けい)
一九九九年京都生。二〇一五年、開成高校俳句部にて作句開始。櫂未知子、佐藤郁良に師事。第一句集『膚』(二〇二二、ふらんす堂)にて田中裕明賞、俳人協会新人賞。ほか著書に『田中裕明の百句」(二〇二四、同)、受賞に石田波郷新人賞、俳人協会新鋭評論賞、角川俳句賞など。「群青」「オルガン」同人。俳人協会幹事。日本文藝家協会、現代俳句協会、パフォーマンスコレクティブ「やる」に所属。NHK文化センター青山教室(オンライン開講)、梅田教室講師。二〇二六年現在大阪在住。

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